Project-Tig

右手にトーチ 左手に期待値を

コレット先端を広げたらタングステン出し入れスピードアップ【地味簡単】TIG溶接

私のステンレス工場では、200A以上の電流で長時間溶接することが多いため、コレットの消耗がとても激しいんです。

 

今回はそんなTIG溶接の部品で消耗頻度が高いコレットについてまとめてみました。

ウエルパーやペンチを使用せずに簡単にタングステンの長を微調整する方法もあるので、記載しておきます。

コレットの変形

トーチキャップをきつく閉めすぎたまま、高電流で溶接するとこうなります。

TIG溶接コレットの変形画像

かなり変形してるのがわかるかと思います。

タングステンを交換しようとして、キャップを緩めるが、なかなか出てこない(汗)。変形したコレットの先端がタングステンをがっちりホールドしてるんですよね。

 

めんどくさがり屋の私にとって、イラッとするトコ。

 

 

コレットの変形を直す 

これを解消するために、まずは次の手順でコレットの変形を直します。

 

タングステンを入れた状態で、4方向からウエルパー、プライヤー等で挟みます。

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こんな感じで直していきます。

TIG溶接コレットの変形を直す



 

終了☟

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タングステンの長さをスムーズに調整する方法

画像は新品状態ですが使用中のものでOK。 

TIG溶接新品コレット画像

 

 

タングステンを少しずつ上下左右に広げる。 

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わずかですが、広くなります。

TIG溶接コレットの先端を広げる

 

 

キャップを緩めて少し傾かせ、キャップをネジネジするとタングステンが出てくるので長さの調整が楽になります!

TIG溶接トーチ

少しでも長く使いたいので、コレットは何度でも直して使用してます。 

コレットの表面に黒いススが着いてるときは、ブラシで軽く磨く。 

 

最後に

「自分が買ったものだと思って道具は使いなさい。」

とはよく言われましたね^^;)

 

もう使えないだろうと思って新しく交換しようとしたら、

「まだまだ使えるゾ♡」

と、怒鳴られた教えてもらったものです。

 

頭では分かってましたが、

『道具は長く大切に使う』と本気で心の底から思ったのは、恥ずかしながら震災後かな?働く元気な体があっても、道具が無きゃ仕事はできない。 

と、打ちのめされました。

 

だからでしょうか?

 

20代の後輩達がこのコレットに限らず、道具を大事に使ってるのを見ると、

「俺の20代の頃と大違いじゃね?」

と感心してしまいます(笑)