ここではダイヘン製のTIG溶接機におけるガスプリフロー時間の調整方法を記載しています。
この溶接機インバーターアルゴでは、ガスプリフロー時間が0.3秒に設定されています。
ガスプリフローとは
アークスタート時、アルゴンガスの放流を開始することにより、タングステン電極や溶接部を空気から完全に遮へいして、溶接スタート時の欠陥を無くす機能のコト。
ガスプリフロー調整方法
ブレーカーを下げてから、ドライバーを使用し溶接機本体の上蓋を開けます。
矢印方向が本体正面。
赤丸が切り替えスイッチ(DS1)。かなり小さい!
1番~8番まで切り替えスイッチがあります。このうちガスプリフロー時間の調整で使用するのは2番、3番のみ。(他はガスプリフロー時間の調整とは関係ありません。)
今の状態を確認。
- 全てOFF設定
- プリフローは0.3秒
2番をONにするとプリフローが0.6秒になります。
(このスイッチは肉眼では見えないほど小さいです。)
3番をONにすると2番の設定に関わらず、プリフローの時間を”0秒”に設定できます。
ちなみに、溶接終了後まだガスが出てる状態(ガスアフターフロー時間内)で再びスイッチを押すと、作業能率向上のためガスプリフローの時間は自動的にゼロになります。(取扱説明書より抜粋)
溶接機本体の上蓋を開けてまで調整するのは結構手間です💦
溶接する前に一度、空押しすればいいだけですが、本来の使用方法を踏まえることも大切ですよね。
パナソニック製は本体正面にあるので簡単です。
(まわすだけ~)
※機械により調整の方法が異なるので、必ず取扱説明書をご覧ください。
トーチケーブルが8m以下だと気にならないんですが、私の工場では8m+8mで16mのトーチケーブルを使用しています。溶接機本体から16mの場合、0.6秒で充分間に合います。