溶接ビードが曲がる原因は、技術不足よりも…
視認性の低さが原因です。
職場で新人との会話の中で「途中からビードが曲がってしまうんです」といった、平付け溶接での悩み事がたびたび出てきます。
これですね⇩
溶接中は真っ暗な世界なので、ちょっとしたコトで自分がドコを溶接しているのかわからなくなる時があります。
ローリングに一生懸命なりすぎると、ビード一本分ぐらいズレる時も多々。
繰り返しになりますが、原因の一つに視認性の低さがあります。
ティグ溶接だからナメればいい、なんて言わずに、一発OKにするのが職人。
なので今回は具体的に、綺麗なストレート溶接方法をお届けします。
今回紹介する内容は、トーチの動作と溶棒の送りが滑ることなく適度にこなせる方に向けて書いています。
まずは次のように分けて考えてみましょう。
①初心者の場合
- 手ブレが大きく、ローリング等の安定したトーチ運びが出来ない
といった技術不足が挙げられますね。
不安要素がある方は溶接棒の送り方や溶接する前が9割をご一読ください。
②中級程度の経験者の場合
- 溶融プールの溶け込み状況が見えにくい為、どこを溶接しているのかわからなくなる。
これは技術的には問題が無く、老眼や照度の具合等による視認性の低さが原因であると考えられます。
そんな視認性の問題を一発で解決する優れた溶接面がこちら⇩
よりはっきりと見える
自動遮光溶接面用液晶フィルターを是非体感してください。
が謳い文句の最新型溶接面。
(ホントかい?)
冒頭でお話しした「途中から曲がってしまう」の原因は、ほとんどが視認性の低さゆえなんです。 まずは視認性を確保し、溶融池の状況がハッキリと見ることができれば、上達への近道となります。
視認性による問題とは?
【遮光度の調整】
遮光プレートの遮光度を下げると明るくなり、長時間の溶接は目にきつい。
遮光度を上げると暗くなり、何処を溶接しているのかわからなくなる。
【加齢による老眼】
近距離ではピンぼけしてしまい、離れても焦点が合わない。
このような問題をハイスペックな3Mスピードグラス溶接面は全て解決してくれます。
まず、遮光度の調整は、#5、#8及び#9~#13までの7段階で調整可能。
老眼対策は、拡大プレートが装着可能なのでより快適な視認性を確保できます。
なぜここまで断言できるのかというと、知り合いの職人さんが新品で購入したものを、実際に使わせていただいたんです。
Amazonのレビュー全て☆5
私のレビューも当然☆5
(H30.8月現在)
なので、溶接レベルアップを目指すなら一番手っ取り早いのが自動遮光溶接面にすることです。
3Mスピードグラスの溶接面があまりにも見えすぎるので、一度使ってしまうと他の溶接面に戻れなくなります。
金でレベルアップしたくねぇという方は、続きをどうぞご覧ください。
簡単に平付け溶接レベルアップする方法
①継ぎ目の両脇に線を引く
ティグ溶接であれば画像のように水性ペンでケ書くと溶接中も迷子にならずに済みます。
溶接中も卦書きが見えるので、ビードの幅を揃えるのが簡単に。
②溝(開先)を掘る
開先が無い場合にグラインダーで2mm程度の溝を設けると溶接時も見やすくなります。切断刃で削れるので手間はかかりません。
③溶接棒の位置を変える
継ぎ目から少しずらして、溶棒を置きます。
突合わせは開先が無いと繋目がホント見えにくいですが、これで継ぎ目だけを追いかけやすくなりますね。
④遮光プレートを変える
短時間であれば、今使っている遮光プレートの番号をワンランク下げて明るくしてみる。
【例】10番を使用してる場合は9番にする。
大分明るくなりますが、長時間使用するときは目の疲れに注意が必要です。
さいごに
①3Mスピードグラスグラスを使う
②平付け溶接レベルアップ 4つのポイント
を、お送りしました。
だったら、①と②を組み合わせたほうが、もっと良くね?
それは、こちらをご一読してからでも大丈夫ですよ。