『溶接』とは読んで字のごとく、
溶かすと接合する
という字から成り立っています。
今まで紹介した練習ドリルは、『溶かす練習』でした。
今回は接合する練習になります。
鋼材を仮付けする
前回までの「的を溶かす練習」を生かし、まずはポチっと溶接します。
画像のようにポチッと溶接することを点付け(テンヅケ)と呼んでいます。点付けが三カ所ありますね。
溶接したときに裏側が引っ張られて開いてしまうので、裏側も三カ所点付けします。
下向きで溶接
溶接電流は100Aにセッティング。
タングステンを少しだけ浮かせ、ストレートに進んで行きます。
両手で強く握ると力んでしまい思うように進めないので、片方の手は軽く添える程度に。
溶接長さは1スパン50mm前後を繰り返します。
大切なポイントは一つ
- 接合しているかいないかがハッキリとわかるか
なんです。
この練習の目的は、溶接中に溶けてくっついていない状態を認識できるかが大事なことなので、 溶接中に「溶けていないな」と気づいたら、一旦STOP!
少し戻って溶接再開します。
体の使い方としては、肺呼吸により肩が上下すると安定した溶接が出来ないので、おなかを使った腹式呼吸で静かに進んでいきます。
慌てずにゆっくりと、です。
縦向きで溶接
下から上に向かって進んでいく縦向き溶接。
(カチ上げ、立ち向き、縦向き、呼び方はお好みで。てか罫書が汚ない…。)
溶け込みを見ようと凝視すると、顔が近づきすぎてトーチを持つ手が窮屈になります。
さらには知らないうちに体重が前に来てしまうので、猫背には注意!
トーチを持つ手がスムーズに動くように、
- 溶接個所と顏の距離間
- 上半身の前への傾きすぎ
を意識して練習すると効果的です。
こちらも少し浮かせてストレートに進んでいます(片手)☝
さいごに
横向き、上向きもあるので、作業内容の必要性に応じて練習するのがベストです。
縦向きで楽にデキるようになっていると、トーチを持つ手は一定のレベルまで上がっていますので、あとは仮付け等の実践で技術を磨いていきましょう。
Tig溶接練習ドリル④です⇩
運棒の基本をまとめた練習ドリルです⇩