ステンレスパイプを外側からティグ溶接し、パイプの内側に溶接ビードを出すことを「裏波溶接」といいます。
溶接全姿勢を含むので難易度がやや高めの溶接方法で、JIS溶接試験では「専門級」の項目にもあります。
裏波溶接では、パイプの内側にアルゴンガスを充填させてビードの酸化を防ぐのですが、初めてJIS溶接試験を受けた時、せっかちな私はアルゴンガスを出すのを忘れて酸化させてしまうという苦い経験をしてしまいました。
真夏の溶接試験で、全身の汗がゆっくりと冷たくなる感覚までは記憶に残ってて、あとは気が付いたら帰りの車の中、、、
職場で撮影した「酸化」画像です。
ステンレス溶接の場合、アルゴンガスの充填が不十分、または充填されずに溶接個所が大気にさらされることを「酸化」といって、溶接欠陥になり、JIS溶接試験ではもちろん不合格となります。
業界用語で【花が咲く】状態。
(綺麗に聞こえるけど欠陥🎵)
本来ならこのようになります⇩
二回目には無事合格することが出来ました。
今となっては、職場でのネタ話になるいい思い出です。