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Tig溶接でLV.99を健康的に目指すブログです。 春ですね!

10‐07 「アンダカット」を正しく理解する

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アンダーカットとは、溶接により母材がえぐれてしまう欠陥のことです。

すみ肉溶接後のビード上側で多く見られる欠陥ですね。

半自動溶接でアンダカットする原因として考えられるのは、

  • 溶接電流が強い
  • 溶融池とノズルの距離が適正でない
  • 脚長を大きくしようとして一度に盛ってしまう

等の理由が挙げられます。

 

ティグ溶接でアンダカットする原因としては

  • 溶接電流が強い
  • 溶融池とタングステンの距離が適正でない
  • 上下のウィービング(トーチの振り)が大きすぎる
  • 脚長を大きくしようとして一度に盛ってしまう

といったところでしょうか。

特に、すみ肉溶接にて多層盛りするべきところを無理に一層で盛ろうとすると、綺麗なアンダカットが出来上がってしまう事が多かった経験があります。地球上では重力があるため、液体状の溶融池が垂れ下がってくるのはしょうがないこと。めんどくさがったり慌てたりすることは得策ではありませんね。
要するに、適正電流で適正量の棒、ワイヤを送ればいいわけですが、こればっかりは経験を積むしかありません。

 

【アンダカット例】
ステンレスの厚さ9mmに、一辺が19㎜の角棒をティグ溶接した画像です。脚長指示があるため溶接電流195Aで太めに溶接しています。
矢印の個所がアンダカット。
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角棒のカドは体積が少ないため、どうしても溶接熱でえぐれてしまいアンダカットとなります。かといって溶接電流を下げれば溶け込みに時間がかかり、不要な熱をステンレスに与えてしまいます。別の方法として多層盛りの選択肢がありますが、時間がかかるので却下。

【アンダカット補修一例】
これは電流を下げてチョチョっと盛ってあげます。
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アンダカットを言い換えれば、溶接金属が満たされないで溝となって残っている部分なので、熱量に注意しながら再度溶接で盛ればOKとなります。

アンダカットは後々の「割れ」や「腐食」の原因となる溶接欠陥です。

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