こちらの画像は
「直流パルスTIG溶接機 INVERTER ARGO300P」
ダイヘン製です。
突然ですがここで問題です!
この溶接機の正面には、大きく「300」という数字が書かれてありますが、これは一体どういう意味でしょうか?
チッチッチッチ、、
チッチッチッチ、、、
う~む(。・д・)?
『溶接電流が300Aまで使用可能』
と考えた方…、
おしい。
半分正解です!
ではもう半分は…、
ヒントは
300Aで連続溶接する場合は、〇分溶接したら〇分休止する。
この〇には数字が入るのですが、ここを理解していないと溶接機の故障や、寿命を縮める原因となってしまいます。
知識として覚えておいて損はありませんので、ぜひ最後までお付き合いください
<m(__)m>
それでは答え合わせをどうぞ!
【解答】
まず溶接機には必ず使用率が定められています。
使用率とは、溶接機によって様々で、40%や60%というようにパーセントで表示されます。
まず溶接機本体の側面、または取扱説明書を確認してみましょう。
取扱説明書によると、この溶接機の使用率は40%となっています。
どういうことかというと、
使用率40%の場合、
4分間溶接、6分休止
使用率50%の場合、
5分間溶接、5分休止
使用率60%の場合、
6分間溶接、4分休止
といった具合に、
10分間をベースとして何分間溶接可能かを表したものです。
この決められた時間を超えて溶接すると、溶接機に深刻なダメージを与えてしまい、作業に支障が出てくる可能性があります。
使用率とは、あくまでも10分間をベースにしたものなので、使用率40%の場合、
8分間溶接、12分休止
(20分間をベース)
というのはもちろん❌
というわけで正解は、
「電流300Aで連続溶接可能。ただし使用率は40%」
です。
何度もしつこいですが、使用率は溶接機によって異なるため、必ず溶接機本体のラベルや取扱説明書を確認する事。
使用率を知らずに、溶接機からモクモクと煙が出るのを見ると超ビビります💦
「300Aもの大電流で溶接しねぇよ…。」
「高くても150Aぐらいだし…。」
「・・・!? それじゃ、150Aで溶接するときは、何分間溶接可能になるんだ?」
と思った方はエライ!
肝心なのはソコですよね。
使用率100%とは
この溶接機のように300A使用率40%の時、
結論から言えば、150Aだと10分間溶接可能です。
つまり、使用率100%なのです。
ちなみに約190Aまでは使用率100%ですよ。
溶接機のほかに、トーチケーブルにも使用率があるようです。
使用率を求める計算式がありますが、この先興味のあるかたはググっちゃってください。
10年以上使って一度も故障がないほど、今の溶接機は優れもの。
それでは、より良い溶接ライフを!