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溶接ラリアットでレベル99を目指すブログ

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溶接用語【溶接部の欠陥】ステンレス鋼Tig溶接

溶接欠陥の画像をいくつか載せました。

⇩の目次の項目をタッチすると、見たいところへ飛べます。

アンダーカット

溶接欠陥の中でもトップクラスの有名どころ。

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ステンレスがえぐれているのがわかるでしょうか?

溶接速度調整や溶接棒の供給が不十分、さらには溶接脚長より仮付け(溶接棒無し)の幅が広すぎるといった事が原因。

 

Tig溶接アンダーカット

すみ肉溶接での端部はアンダーカットが出やすいので、慎重なノズル運びが要求されます。

 

 

ピット

溶接欠陥ピット画像

ポッカリと空いている穴をピットと呼びます。 

逃げ場のない空気の仕業だろうと思ってましたが、調べてみると溶接金属中のガスが正体のようです。切断時の油分が残っていると発生しやすいので、溶接個所の清掃を十分に行って異物の混入を防ぐことが大切です。

 

酸化 

通常のTig溶接は溶融池が大気に触れないようシールドガス(アルゴンガス)で保護された状態で溶接を行いますが、シールドガスが不十分な状態になると溶融池が酸化し欠陥となります。

ステンレス鋼酸化画像
シールドガス不足による酸化

左の画像はノズルが勢い良く滑ったため溶融池が酸化した状態。右の画像は管内のシールドガス不足による酸化です。

酸化箇所をそのまま溶接しようとしても絶対に溶けません。無駄な抵抗なのでグラインダーで削りましょう。

 

ステンレス鋼のTig溶接は溶接棒も酸化するため、しっかりとシールドガスを充てることが重要です。

Tig溶接棒の酸化

溶接棒の酸化

 

~補足説明~

見た目ではわかりませんが、溶接時はノズルから必ずシールドガスが出ています。Tig溶接ならアルゴンガス、半自動溶接なら炭酸ガスといった具合です。

シールドガス(アルゴンガス)

標準ノズルではシールドガスが乱流なのに対し、シールドガスを整流にして綺麗なビードを得るためのガスレンズというものがあります。

 

クレータ

溶接終了時に急にアークを切ると画像のようにくぼみが出来ます。このくぼみの事をクレータといい、割れやピットの原因になります。

Tig溶接クレータ割れ
Tig溶接クレータ割れ
クレータ割れ

対策として、アークをパチッパチッと断続的に行いながらビードを盛り上げていくクレータ処理を行います。

 

ラップ不足

溶接の繋目が不十分な状態の事です。

溶接ラップ不足

ラップ不足

 

まだまだありますが…

溶接欠陥の多くは溶接の繋ぎめに出来やすいのが特徴です。

そのほとんどが目視で確認できるのですが、ステンレスの場合は光の反射で判断しにくい場合があります。その時は指でなぞるとアンダーカットやピットなどはすぐにわかります。

 

今回取り上げた溶接部の欠陥はほんの一部分です。他にはブローホール、スラグ巻き込み、融合不良、オーバーラップ…、と様々あります。

画像が揃わなかったので欠陥が出来次第、随時更新する予定です。

欠陥が出来次第って、それもどうかと思いますが…