本の虫
とまではいきませんが、本は好き。
ここ数ヶ月で、自分でも何冊読んだかわからなくなってきたので、一旦まとめを。
毎月行っている定例の収支報告は、回転数不足により延期することにしました。
期待値稼働と呼ぶには程遠い回転数ですね。
さて、なにぶん自分用に綴ってありますので、書籍の紹介文は面白味に欠けますが、全く知らない赤の他人が、どんな本を読んでるか興味ある〜という方には、暇つぶしになるよう書いていきたいと思います。
ネタバレしないように書くのムズ。
それではGO!!!
真夏の日の夢
書店にて帯買い
ドタバタコメディーかと思いきや
ちりばめられた伏線の数々が繋がっていき魅せる驚きの結末!!
よくある謳い文句に釣られて買ってしまう。
演劇部に所属する大学生達が、教授から提案された「一ヶ月間、一軒の家に閉じこもる」という治験の夏のバイト。いざ始まってみると、、、といったあらすじ。
18才で社会人デビューした私にとって、大学のキャンパスライフを描いた作品は、全てが眩しいアオハルに見えてしまいます。
しかし実際は金欠で、泥臭く、汗臭いものなのかもしれないんだね、と思ってた。それでも楽しそうなキャンパスライフ!
中盤までは。
コメディータッチで綴られる主人公の心のツッコミが、作品の緊張感を和らげてて読みやすかったな。
中盤までは。
中盤からは一気読み。
読了後の蝉の声。
あー、この作品に続編は無いんだな、と寂しさを感じてしまった。
これは全ての伏線を、一気に回収された疾走感ゆえの失踪感かも。
終盤に、「ブホッ」と吹いた隊員が諌められるシーンがなかなかにツボりました。
大根奇聞「小説の惑星 オーシャンラズベリー篇」より)
伊坂幸太郎氏がお気に入りの小説を集めたもの。オーシャンラズベリー篇とノーザンブルーベリー篇の二つの内の一つに、「大根奇聞」がありました。
私のような周りに本好きがおらず、おすすめ本など紹介する相手もいない人には、この「面白い小説集めました」シリーズは助かります。
天保の大飢饉真っ只中に、追い打ちをかけるような桜島の大噴火。
旅を続けてきた和尚と少年。飢餓で幼い孫を失ったお喜(よし)。ここでの登場人物全員が数日間ものを食べていません。
そんな中起こったミステリーを、現代の探偵役が解決する物語。
「大根奇聞」という突拍子もないタイトルに、作者が「占星術殺人事件」の島田荘司。面白くないわけがありません。
むかし僕が死んだ家
何度もドラマで見てきた東野作品。小説を読むのは実は初めて。
ただただ、読みやすい
読んでるそばから脳内で映像化され、まるで2時間ドラマを読んでるような
ミステリー小説特有の、説明口調になりやすい展開が、登場人物の何気ない会話で成立してるため、違和感無くスラスラ読み進められます。
そうそう、登場人物がたった2人だけ。
たった2人だけなんですよね…
占星術殺人事件
ぶ、分厚い!
一般的な小説の倍はあるな。解きごたえあるじゃん!と意気込んでたら、始めの手記で挫けそうになる。
トリック自体は簡単で解きやすい。
しかし、この小説が発売されたのが1981年と考えると、話は変わってきます。
今まで数多のミステリー作家が、この小説をヒントに様々な作品を出してきたのかと思うと感慨深いものはあります。
実際に、金田一少年の事件簿でもこのトリック使われてたし。金田一少年読んでなければ、永遠に謎は解けなかっただろうな。
パンドラの匣
20代の頃、30代の頃に読んでみたんですが、面白さが少しも理解できなかった本。
終戦前後のとある療養所で、主人公から友人へと送る手紙形式の小説です。
主人公ひばりの視点で療養所内の看護婦や所長、同部屋の患者などの様子が綴られる文章に、気持ちがぐらんぐらんと揺さぶられるのは、読み手の私が人として成長できてるからなのか。
美しさとは? 奉仕とは? 人間の死とは?
今の年齢になって、ようやく腹にすとんと落ちてきた作品です。10年後にまた読み返したい小説の一つ。
世界で一番透きとおった物語
書店でオススメ1位の小説。
はい、帯買いです。
終始読みやすいのだけれども、、、
物語を読み進むうえで、ほんの僅かな違和感が出てきて、、、
ここでこの回想入るのか、、、
この主人公の描写、、、
文章の構成がなんかこう、、、
まあ、いいか。
ほんの僅かな違和感を抱えながら、小説全体に仕掛けられていた正体がわかった途端、ゾクッと恐怖が背中を走ります。
ホントかな?と小説をパラパラと見返すと、うっわ、これやってるわ〜と、今まで感じたことのない作者の狂気が、執念が、ハッキリと伝わります。
ここまでやるか!
この小説には、他にも2つのトリックが仕掛けられていて、全てが解った途端、それはそれは気持ちがいい。
初めて行く穴場の温泉で自分一人だけ。ゆっくりと時間をかけて心と体が整う感じ。
まさに贅の沢。
自分自身、いつの間にか歪に絡まっていた心の紐が、フワッと緩んでいくのが、何ともいえません。
文章にほんのり淡い色が付いてるのかな。
手に持ったときに伝わる重さ、印刷の香り。そしてページをめくるワクワク感。小説を読むなら紙派で良かったなと思える作品。
プロジェクトヘイルメアリー
ファンタジー
ミステリー
人間描写
未知の生物
友情
挫折、困難
宇宙というスケールの大きさ
なぜか浮かんでくるアルマゲドンのエアロ•スミス
そして、、、
ビンの蓋を閉めようとしても、大好物が溢れかえってなかなか閉めれません。
全てが大好物!
毎日、寝る前に1章ずつ読んでましたが、止めれません。若い頃に読んだシドニーシェルダン作品のような、気になる次の展開と、明日の仕事を天秤にかけて、毎回負けては寝不足に陥るハメに。
フンガフンガッ
本を読んでて、ここまで興奮するのも無いような。
人間って地球上で進化してきたから、宇宙に行けるようには出来てないよね。
私は地球でいいや。
最後に
まだまだありますが、ココらへんでやめときます。
敢えて順番は付けませんでした。
全ての小説に冷静に向き合って、落ち着いて感想を書くつもりが、どうしても熱が入り、余計なことまで書いてしまう。
添削しては同じように書いて、、、
まあ、いっか。
パチンコ屋の開店前の抽選。
行列の中でひっそりと小説を読んでる人がいたなら、もしかしたらそれは私かもしれません。
てはでは。