溶棒が下の画像のようになったこと、何度も経験あって…。
火花が出ない事がティグ溶接のメリットなのに、ご覧のように玉になるならまだいいのですが 、これがポタポタと火の玉になって足元に落ちていくと非常に危ない。万が一火災になったら大変です。
このように溶棒の先端が丸く玉になってしまう人の原因は次の2つ。
①トーチの角度が寝すぎる
②適切な場所に溶棒を送れない
今回はこの件について説明していくよ。
準備はOK?
1.トーチの角度が寝すぎる
本来なら鋼材を溶かし、溶融池に向かって溶棒を送りますが…、
画像のようにトーチの角度が寝すぎると、プールに届く前に溶棒を溶かしてしまうので溶棒の先端だけが丸く溶けてしまい、「ダマ」になってしまいます。
トーチの正常な角度
角度と言っても細かい数字やノズルの大小は気にする必要はありません。タングステンとプールの距離に注目です。
タングステンとプールの距離は2mm以下を目安にしてみてください。
この距離間が大事です!
(参考までに画像のノズルはNO.8を使用、角度は45度くらいです)
2.適切な場所に溶棒を送れない
先ほども記述した通り、鋼材を溶かしプール(溶融池)に向かって溶棒を送るのですが…、
鋼材の上を滑らすように溶棒をスライドさせます。この時に溶棒の高さがタングステンより高い位置だったり、溶棒の先端がブレてしまったりすると、「ダマ」になってしまうんです。
最後に
簡単にまとめると、
①タングステンとプールを2mm以下に。
②溶棒をピンポイントで送る。
ということになります。
今回は溶棒の「ダマ」について2つの原因と対策を挙げました。
これらを意識して次のステップへ行ってみよう!