上手い溶接は一目でわかるのに、キッカケとなる溶接のコツって目には見えにくいし一言じゃ言えない!
ティグ溶接歴16年を振り替えって、溶接のコツってなんだろうと、真剣に考えてみました。
溶接経験10000時間から出てきた答えはアーク溶接のコツ、半自動溶接のコツ、tig溶接のコツ、すべてに通じる感覚なのだという結論に至ります。
ただ、細かく話すと休憩時間があっという間に終わってしまうから、一言じゃ無理!
でも車の運転に例えると分かりやすいと思ったので、まとめてみました。
車の基本的な動作
- 走る=アクセル
- 曲がる=ハンドリング
- 止まる=ブレーキ
3つの動作が連動して車が動きます。
お世辞にも運転が上手と言えない人は、同乗してる人の体が前後に大きく揺れる。
結果、車酔い⤵️
アクセルを踏むと大きく体が後ろに、
ハンドルを回すと大きく体が左右に、
ブレーキを踏むと大きく体が前に、
これじゃ乗ってる人は気持ち悪くもなっちゃうよね。
自分の運転で、同乗者の気分が悪くなるコトが何回かあるという人は要注意。
ではスムーズな運転のコツを掴むには?
やるべきコトは、
紙コップに水を8割入れて普通に運転する
「え?何の話してるの?」
って思うかもしれませんが、もう少し具体的に言うと、紙コップの水がこぼれないように普通に運転します。
…あれ?
どこかで聞いたことがあるなと思った方は、そうです。こちらです。
女性キャラは可愛い
主人公がドリフトの練習で紙コップに水を浸してた。斬新! コレ見て、かなりの人が真似したんじゃないかな。
やってみるとおわかりいただけますが、車全体に自分の神経回路を張り巡らす感じで最初はメチャクチャ神経を使います。特にアクセルはジワ~って踏まないといけないし、最近はオートマしかないからブレーキは止まる寸前が難しい💦
コップの水をこぼさないためには、スムーズな運転技術が必要。あ、最初は水がこぼれてビチャビチャになるから気をつけてください。
マックシェイクの空き容器だと透明なフタがついてるから便利。
難しかったら、最初は紙コップの半分でもOKです。
紙コップ運転をマスターしてからは運転を誉められる回数が多くなった。
妻の両親と車で一泊旅行に行った時も、車酔いしやすいお義母さんに喜んでもらえたのが超嬉しかったね。
ちょっとしたハイヤーの運転手気分🎵
燃費も良くなるし、タイヤも長持ち。安全運転にもなるからね。
おいおい。
それが溶接のコツと何の関係があるんだ?
溶接と体の関係
車の運転、溶接、ともに体が滑(なめ)らかに動くことがポイント。
アクセルをジワ~ッと踏めば水がこぼれないように、トーチを持つ手はリラックスさせて、ジワ~っと動かすのがコツ。リキんでると絶対に上手くいきません。
例えば、
トーチを最小限で動かす力を10とした場合、
力の入れ具合が
0→10と一気に ではなく
0→2→4→6→8→10 ってな感じ。
この力の微調整が
溶接では絶対的に不可欠です!
スミ肉でノズルからカキカキ音がしたら、まだまだ力が入ってるよ。
是非とも、右手のトーチ(ティグでは&左手の溶棒)の感覚をさらに研ぎ澄ましてください。
溶接中自分の体のどこに力が入ってるのか意識を集中させれば、より早くコツを掴めると思うよ。
何処にどう力が入ってるかわからん💦💦
という人は感覚を研ぎ澄ますためにも是非、紙コップ運転&頭文字D
をオススメします。
(もちろん安全運転!)
他に似たようなコツとは?
- 手に持っただけで重さがわかる。
- 時計を見ないで60秒がわかる。
- 目を閉じて料理を食べても何の材料が入ってるかわかる。
- 音楽を聴くとドレミの音階がわかる。
- サシガネを使わなくても直角がわかる。
作業中に、
「今〇時頃だな。そろそろ休憩時間かな?」
って、大体の時間がわかると思うけど、これも感覚の一つだよね。
まずは日常生活でも自分の感覚を意識するコトから始めてみるといいよ^^
(五感の中の「触覚」は大事な要素)
最後に
感覚は個人差があって、「これが正解!」とはなかなか言えないし、下手をしたら変な先入観を与えかねません。
如何に自分の「感覚」と向き合うかが技術職の宿命だと思うんです。
今回がそのヒントになれば幸いです。
やばっ、休憩時間過ぎてる…。
ではでは、より良い溶接ライフを🎵