ティグ溶接ではタングステン電極の先端の角度によって、溶接の溶け込みが変わるって話は聞いたことがあるかと思います。
タングステンの先端が30度では、溶け込みが浅く、
タングステンの先端が45度では、溶け込みが深くなる。
はじめの頃はいまいちピンと来なかったんですよ。タングステンの先端の角度を30度にしてステンレスを溶接していましたが、この事を知ってから45度に変えて溶接してみても『何か妙に溶けにくいかも?』ぐらいの曖昧な感覚でした。
その後は自分の溶接しやすい30度でタングステンを研いでいました。
ピンぼけすまねぇ
ある時、ステンレスのパイプ工場にお邪魔する機会があって、何気に溶接してる職人さんのタングステンを見ると45度で研いでいたんですよね。
話を聞くと、鈍角の方が溶け込みが深く裏波を出しやすい、とのことでした。外観の溶け込みが綺麗に出しやすい30度の方が個人的に好きでしたが、再度45度も試してみることに。
とはいえ、
45度はギリ鈍角でカッコ悪い(偏見)ので抵抗がある。
ハンター×ハンターでカイトの念能力に「クレイジースロット」というのがあります。
(ハイ、いつものハンター×ハンターネタです)
1~6までの数字をランダムに抽選し、出た目の武器を必ず使わなければいけないルール(制約)。
私の場合は45度と30度の2種類なので、タングステン入れに45度と30度を半分づつ入れて早速やってみることに。
ドゥルルルルルル~、
ドゥン!
何だ、45度かよ!
(# ̄З ̄)
と、ブツブツ言いながらも、出たものは使わなければいけないので渋々ながら溶接することに。
そんな感じで、しばらく45度と30度を混ぜて遊んで溶接してました。
このおかげでタングステンの角度が45度でも30度でも、そこそこの溶接ビードを出せるようになりました。
今ではステンレス6㎜以上を溶接するときは30度が溶接しやすいという結論に。外観も綺麗です。