Project-Tig

右手にトーチ 左手に期待値を

2-06 タングステンの角度を理解する

ティグ溶接ではタングステン電極の先端の角度によって、溶接の溶け込みが変わるって話は聞いたことがあるかと思います。

タングステンの先端が30度では、溶け込みが浅く、

Tig溶接タングステン角度30度

 

タングステンの先端が45度では、溶け込みが深くなる。

Tig溶接タングステン角度45度

はじめの頃はいまいちピンと来なかったんですよ。タングステンの先端の角度を30度にしてステンレスを溶接していましたが、この事を知ってから45度に変えて溶接してみても『何か妙に溶けにくいかも?』ぐらいの曖昧な感覚でした。

 

その後は自分の溶接しやすい30度でタングステンを研いでいました。

Tig溶接タングステンの角度45度30度

ピンぼけすまねぇ

ある時、ステンレスのパイプ工場にお邪魔する機会があって、何気に溶接してる職人さんのタングステンを見ると45度で研いでいたんですよね。

話を聞くと、鈍角の方が溶け込みが深く裏波を出しやすい、とのことでした。外観の溶け込みが綺麗に出しやすい30度の方が個人的に好きでしたが、再度45度も試してみることに。

 

とはいえ、

45度はギリ鈍角でカッコ悪い(偏見)ので抵抗がある。

 

 

しょうがない!強制的に使う状態にするか。 

 

ハンター×ハンターでカイトの念能力に「クレイジースロット」というのがあります。

(ハイ、いつものハンター×ハンターネタです) 

1~6までの数字をランダムに抽選し、出た目の武器を必ず使わなければいけないルール(制約)。 

 

 

私の場合は45度と30度の2種類なので、タングステン入れに45度と30度を半分づつ入れて早速やってみることに。

 

 

 

ドゥルルルルルル~、

Tig溶接タングステン角度30度と45度

 

 

 

 

ドゥン!

Tig溶接タングステン角度45度

 

何だ、45度かよ!

(# ̄З ̄)

 

と、ブツブツ言いながらも、出たものは使わなければいけないので渋々ながら溶接することに。

 

そんな感じで、しばらく45度と30度を混ぜて遊んで溶接してました。

このおかげでタングステンの角度が45度でも30度でも、そこそこの溶接ビードを出せるようになりました。

 

今ではステンレス6㎜以上を溶接するときは30度が溶接しやすいという結論に。外観も綺麗です。


 

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