私が働く溶接の世界には【溶接ビード】という用語があります。
溶接ビードとは、鋼材と鋼材の繋目にできる溶接の痕の事で、一言では言えないほどたくさん種類があり、私たちの身の回りにも実はひっそりと目にすることが出来るんですよ。
日常は溶接ビードで溢れてる
例えばなんですが…、
こちらは八戸の鮫角灯台の手すりの溶接ビードです。
錆びに強いステンレス製の手すりで、ティグ溶接という技術を駆使して溶接しています。 溶接後もピカピカ輝いているのが特徴です。
車やバイクのステンレス製マフラーもピカピカしてますね。繋ぎ目を良~く見てみると、ティグ溶接で溶接しているのがわかりますよ。
気になる方はオートバックスやイエローハットのマフラー売り場で確認してみてください。
そして、これらは公園で見ることが出来る溶接ビード。ペンキでコーティングされていてわかりにくいですが、鋼材のつなぎ目には全て溶接ビードが見えます。
コーティングされる前の裸の状態の溶接ビードはこのようになります。
この溶接の正式名称は炭酸ガスアーク溶接と言って、一般的には半自動溶接と呼ばれています。溶接ビードにはたくさんの種類があり、使用する溶接機の種類によって様々なんです。
デデン🎵
突然ですがここで質問です!
次の①~⑦の画像のうち、綺麗に見える溶接ビードはどれでしょうか?
①半自動溶接ビード
②ティグ溶接ビード
③半自動溶接ビード
④被覆アーク溶接ビード
⑤ティグ溶接ビード
⑥ティグ溶接ビード
⑦ティグ溶接ビード
①~⑦の画像の中で、どれか一つでも綺麗な溶接ビードだなと反応してしまったら、それはもう、ついに立派な溶接ビードマニア様爆誕!
カラフルな色の付いた溶接ビードですが、ステンレスを溶接した際に多く見られる現象で、慣れてくると七色の溶接ビードを作り出すことも可能です。
最後には溶接で生じた綺麗な色は消えてしまうので、仕事としては意味はありませんけど…
「溶接アート」ではビードの色を上手く利用して作品を作る方もいるようです。
私も真似してみましたが、まだまだ修行が足りないようです⇩
これは「ビードマーキング」と呼ばれるもので英数字が一般的ですが、なぜかひらがなで挑戦。表札ぐらいなら出来そうかな。
このように溶接ビードは私達の周囲に様々な形で溢れています。 もし見かける機会がありましたら是非とも足を止めていただいて、じ~っとご覧になってみてください。