アースの接地不良が原因で、ポツポツと焼け跡(スパーク痕)みたいなものが出来ます。
これは、アースを母材*1に直接繋げると解消されます。
・・・、
…え~と、その…、
話が終わってしまいましたね…。
う~ん…、どうしようか…。
…そうそう、スパーク痕の原因とか書いてこうかな。
アース焼け跡の原因
流れる電気のルートが狭い箇所で、大量に電流が流れると、接地個所が熱を発生してしまいスパーク痕の原因となります。
冒頭にも書きましたが、アースと母材を確実に繋げると焼け跡は出来ません。
作業台や定盤にアースを繋げている場合では、以下のようなことが起こります。
①アース接地面積が少ないと…
作業台と製作物が点と点で接しているときに溶接をするとスパーク痕が出来ます。電流が流れる面積を多くすることが重要なので、作業台と母材は面と面で接するようにして、治具や万力などで確実に固定します。
②清掃が行き届いていないと…
作業台と製作物の間にスパッタが挟まれたまま溶接すると…。
ブシュアッ!
半自動溶接で何度か経験ありますが、焦げるしえぐれるし、まあ悲惨ですね。
こまめに清掃しましょう。
ここからは、溶接用アースで実際にあったトラブルを紹介します。
アースクリップが熱くなる場合
画像⇩のアースクリップで、ティグ溶接200Aの電流で溶接してたんですが…、
数分後には手で触れないくらい程熱くなり、こりゃヤバい。
激熱も激熱!
決して素手では触らない事!
ゴムの焼ける臭いがしたら十中八九アースの加熱が原因です。火災の原因にもなりうるので要注意。
対策としては、単純にアースの容量不足なので、アースクリップのサイズをアップ。
アースケーブルもワンサイズアップ。
⚠️取り付けるのを忘れてこんな状態で溶接すると…、
非常に危険!
アースクリップからのもらいサビ
ステンレス鋼の母材にアースを繋げる場合、アースクリップの締め付け部分はメッキ処理してるだけなので、そのまま使用してると、製作物に確実に後から錆が浮いてきます。
というわけで、
ステンレス製品に直接アースを繋ぐ場合は、傷やもらい錆びの無いよう画像のようにステンレス鋼をポチッと溶接します。
アース端子の交換方法
銅線がむき出しになっているとトラブルの原因です。すぐに交換していきましょう。
銅線専用のケーブルカッターで切断し、
丸形端子のサイズ確認はこちらを参考にしました
圧着端子の基礎知識 | Crimp Terminal Guide | 半導体・電子部品の通販 RSオンライン
圧着ペンチが無い時は、タガネなどで代用、、、したくなりますが、
専用の圧着ペンチでしっかりと圧着しましょう。
アースクリップにつないで完了です。
逆引きでスッキリ一覧!溶接で使えるPro‐Tig流実践ワザに戻る
*1:溶接する鋼材の事