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被覆アーク溶接で溶接棒が真っ赤になる棒焼けの原因を調べてみよう

いつも前置きが長くなるので、今回はズバババァッとイっちゃいます!

棒焼けとは

ステンレス鋼被覆アーク溶接棒で溶接した場合、溶接棒が高熱により真っ赤になる現象です。

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棒焼けが起こると、スパッタの発生量が増えたりビードの広がりが小さくなったりと、溶接作業性が低下します。

棒焼けの主な原因

1.溶接棒の乾燥過不足 

直接的な原因とまではいきませんが、溶接棒が吸湿していると、溶接時にピットやブローホール*1が発生しやすくなり、さらにはスパッタの発生量が増えるなどの溶接作業性の低下の原因に


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2.ステンレス鋼は電気抵抗が大きい

ステンレス鋼被覆アーク溶接棒は、心線にステンレス鋼を使用しています。ステンレス鋼は炭素鋼に比べて電気抵抗が大きく、炭素鋼と同程度の電流で溶接すると棒焼けを起こします。 

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溶接棒を最後まで使いきれないということは、溶接継ぎ手(ラップ)が増加し作業効率の低下を招くだけでなく、無駄なコストの増加につながります。 

溶接棒焼け防止対策

①溶接棒は一度開封した後、メーカー推奨の適切な乾燥を行うこと。

 

②溶接電流は、同棒径の炭素鋼被覆アーク溶接に比べて10~20%低い電流で溶接する。

 

③鋼材の予熱を行う。ガスバーナー等で予熱を行うと、上記②の条件でも溶接開始時の溶け込みがスムーズになり、平坦なビードが得られます。

※オーステナイト系ステンレス鋼は品質的に予熱、後熱は不要です。ここでの一例は「棒焼け防止対策のための予熱」です。

 

ステンレス鋼被覆アーク溶接棒でステンレス鋼を溶接

棒焼けの正体がわかったところで~

溶接イっきま~す!

 

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使用している鋼材は全てSUS316Lなのです。

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ちょっとした衝撃でボロボロと崩れてしまうほどデリケートなステンレス鋼溶接棒は、適切に扱わなければ、その効果は残念ながら得られません。

溶接ラップを少なくして、少しでも早く作業を終わらせたいと感じてる方も多いはず。 

 

それにしても、
棒溶接って面白いですよね。
綺麗な溶接ビードが出来るとスカッとします!

 

ではでは、より良い溶接ライフを!

 

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*1:溶接欠陥の事