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右手にトーチ 左手に期待値を

13-07 溶接アーク光を浴び続けて十数年の肌画像

 海で遊んで帰ってきたら肌がヒリヒリ真っ赤っか!

「日焼け止め塗れば良かった~」とお肌のトラブルで悩む方がいるように、溶接仕事でもアーク光からの紫外線や赤外線による目の焼け、肌のシミで悩んでる方も多いのではないかと思います。

溶接のアーク光は目や皮膚に多大なダメージを与えます。慢性的になると白内障や皮膚がんになるリスクがあるのようで、少量だったら問題ないと思っていました。

 

 溶接で放射される紫外線量は、溶接法や溶接電流等により大きく異なり一概には言えませんが、太陽光からの紫外線量より低い場合もあれば、その数十倍になる場合まであるそうです。

 

 溶接仕事を始めて20年以上経つ私ですが、最近体のあちこちにシミやホクロが目立ってきて、ちょっと気になり始めているんです。

 

 元々溶接のアーク光は体に良くないものですが、どのくらい体に影響するのか気になります。

 

 この先も健康的に溶接仕事を続けたいという思いもあり、皮膚のシミが溶接のアーク光によるものなのか加齢のせいなのか調べてみることにしました。

皮膚のシミと溶接歴は比例する?ここまでヒドイ溶接アーク光の紫外線

溶接のアーク光とは?

 溶接アークは目に見える光の可視光と、目に見えない光の紫外線と赤外線を発生させます。

 特に可視光と紫外線の影響が強く、可視光による青光障害は視力低下を引き起こし、紫外線は電気性眼炎(雪目と同じ症状)と皮膚炎を引き起こします。

 

溶接アーク光による作業着の色落ちがひどい 

 こちらの作業着は約1年半使用したものですが…、 
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 元々グレー色の作業着が、溶接のアーク光を浴び続けるているうちにここまで白く薄くなってしまいます。

 

 毎日使用している溶接面もご覧の通り。
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使い始めは綺麗なオレンジ色だったのが溶接のアーク光で白く薄くなります。 

 

溶接アーク光の紫外線UV-Cがヤバイ

 太陽光や溶接アーク光に含まれる紫外線は、UV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類されます。 

  • UV-A・・・肌を黒くする「サンタン」長い年月の間に水晶体に吸収され、白内障の原因のひとつに。 皮膚の老化を早め、しわやたるみの原因とも言われています。
  • UV-B・・・肌を赤くする「サンバーン」角膜の炎症を起こす原因に。しみになる日焼けの原因となる紫外線は、皮膚癌を引き起こす要因でもあります。
  • UV-C・・・オゾン層で吸収され、ほとんど地表には届きません。

 

 紫外線の中で一番有害なUV-Cは太陽光の場合「オゾン層で吸収され地表には届きません」とありますが、厚労省が発表している紫外線環境保健マニュアル2015では、 

溶接熱源とは、 

  太陽光からの紫外線とは異なり、UV-Cも含まれています。このため、アーク溶接などの作業では、発生する紫外線で電気性眼炎(角膜炎)※を起こす危険性があります。
 溶接熱源から放射される紫外線量は、溶接法や溶接電流等により大きく異なり、太陽光からの紫外線量より低い場合から数十倍になる場合まであります。

とあります。

 太陽光からの紫外線UV-Cはオゾン層で遮られるのに対して、溶接作業時における溶接アーク光のUV-Cは直接目に入ったり浴びていることになるわけです。 

日焼け止めの表示はUV-A、UV-Bのみ 

日焼け止めに表示されているPA、SPFとは? 

  • PA・・・シミやしわの原因となるUV-Aを防ぐ数値の大きさの事。PA+~PA++++までの4段階で、+が多いほどUV-Aを防ぐことを期待できる。
  • SPF・・・肌が赤くなる日焼けの原因となるUV-Bを防ぐ指標として使われます。最大50+。

 UV-AはPAで、UV-BはSPFで軽減できるとの事ですが、溶接アーク光に含まれるUV-Cは何で軽減できるのか、明確な回答は残念ながら見つけることは出来ませんでした。 

溶接アーク光は浴びないのが一番 

 結局出てくる答えは何だかんだでアーク光は有害なものであることは事実なので、浴びない事が一番の対策になりそうです。

 

 ここで声を大にして伝えたいことは、屋内外問わずに溶接者自身が十分に注意していても実は溶接者より周りの人がアーク光を知らず知らずのうちに浴びている場合が多い事です。

 

 例えば、溶接者の前で背中を向けて作業をしている場合、溶接頭巾をしていないと首周りにアーク光を浴びてしまいます。

 また、つい立て等のちょっとした隙間から反射して目に入ってくるので、例え溶接者が直接見えなくても少量のアーク光を浴びていることになると思うんです。

 

 一日単位なら気にもしない僅かな量です。

 ですが、数年、十数年と蓄積された結果がコレ⇩

皮膚のシミと溶接歴は比例する?ここまでヒドイ溶接アーク光の紫外線

 画像ではわかりにくいかもしれませんが、無数の小さい茶色のシミがかなりあります。 

溶接歴17年の腕のシミがヤバイ

 ⇧の画像は私の右腕なんですが…、夏冬問わず作業着の下は濃い色の長袖を着ています。

 と、ここでもう一枚の画像。

溶接経験が無い人

白っ!
 同い年の溶接経験ゼロ、出演ギャラゼロの友人の腕。
本人曰く、顔のシミは増えてきてるとの事ですが、腕はご覧のように綺麗ですね。 

 

私の腕と並べてみましょう。

皮膚のシミと溶接歴は比例する?ここまでヒドイ溶接アーク光の紫外線
皮膚のシミと溶接歴は比例する?ここまでヒドイ溶接アーク光の紫外線

血管が見えやすいので採血するときは喜ばれますエヘッ!
 

こりゃ20年後ヤバイな…  

今後の溶接アーク光紫外線対策 

 皮膚に関しては、夏場の暑い時期でも溶接頭巾や長袖を着込んでいるので、肌に直接アーク光を浴びる量はかなりセーブしているつもりです。

 以前なら、少々の仮付けならめんどくさがって溶接面をせずに目を閉じて仮付けしていたんですが、めんどくさくても意識して溶接面を使うようにしました。

 

 気になるのが、正面よりも横から見に入る紫外線量が多いので白目の外側だけ充血しているときがあります。これがマズイ。

 目から紫外線が入るとメラニンの生成によりシミの原因に繋がる事を考えると、まずはUVメガネやサングラス。

 

 もう一つ気になるのが化粧水。

 ダメもとで化粧水始めてみようかな。 

効き目あるのか?

 化粧水が防御力になるかはさて置き、メンズにお薦めの化粧水があれば是非とも教えてくださいm(__)m   

最後に

 というわけで、まずは皮膚や目に入るアーク光の量を物理的に減らす対策をし、コツコツと肌のケアを続けようと思います。

 溶接用の日焼け止めがあるみたいなのですが、肌荒れが気になるのでもう少し調べてから試してみようかなと思います。 

 溶接レベル99を目指すこのブログ。

 いくら攻撃力が高くても防御力が乏しいとラスボスまではたどり着けません。
ラスボスいるのか?といったツッコミは無しにしていただいて… 

 

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