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右手にトーチ 左手に期待値を

12‐04 溶接ゲージの使い方を再確認して品質管理に努める!

・溶接ゲージって重要と聞くけど何が?

・溶接ゲージってどうやって使うの?

こんな悩みを解決する記事を用意しました。

 

 溶接作業の施工管理には溶接ゲージの使用が大変重要になことは言うまでもありませんが、実際には、どうやって使ったらいいのかあまりよくわからないんですよね。

 大丈夫ですよ!

 この記事を読み終わる頃には、溶接ゲージの重要性と使い方に悩むことは無くなり明確になるでしょう。 

溶接ゲージとは

溶接ゲージの使い方

溶接ゲージとは、溶接する際に使われる溶接用品の事です。

 
【ポイント】
①溶接前…指定された寸法で鋼材が加工、仮付けされているか
②溶接後…指定された条件で溶接されているか

以上を溶接ゲージを使用して測定する事が出来ます。

非常にコンパクトで、女性の手のひらに収まるサイズです。

開先ゲージの使用例

【開先角度の測定】

溶接ゲージの使い方 開先角度

 

【ルート長さの測定】

溶接ゲージの使い方 ルート高さ

 

【ルート間隔の測定】

裏板が無い場合

溶接ゲージの使い方 ルート間隔

 

溶接ビードの測定

溶接ビードを測定することで、図面の指示通りに溶接されているか数値で見えるので品質管理の向上に繋がります。

【脚長の測定】

溶接ゲージの使い方
溶接ゲージの使い方

 

【余盛りの測定】

溶接ゲージの使い方 余盛り

 

【すみ肉のど厚の測定】

溶接ゲージの使い方 すみ肉のど厚

 

その他応用測定

【丸棒径、板厚の測定】

溶接ゲージの使い方
溶接ゲージの使い方

溶接ゲージを使う目的

 製品の品質管理と溶接者の意識向上が目的です。 

①溶接ゲージは品質管理に優れている

 まず、ステンレス鋼材の熱伝導率は軟鋼に比べて約1/5と、非常に遅いです。そのためステンレス製作では溶接熱で高温にさらされる時間が長くなり、結果、溶接後のひずみが大きく生じることになります。

 ステンレス製作において、溶接熱によるひずみを最小限に抑えることが非常に重要な課題です。 

 構造物によっては過大な溶接脚長は振動による割れの原因にもなるので、ビードを盛ればいいというものではありません。そのため、脚長や余盛を適切な数値以内に収める必要があります。 

②溶接ゲージでマネジメントが向上

溶接者が自身でチェックするも良し。
溶接管理者が持ち歩いて抜き打ちチェックするも良し。 

 今までは『脚長なんてこれくらいでいいだろう』と思っていた職場の雰囲気が、一人一人に溶接ゲージを渡してみると、全員が脚長に対して真剣に取り組むようになります。

 無駄な作業が減っただけでなく、製品の均一化に向けて大きな成果を上げることが出来ます。  

 

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